タフネス

出張先の某施設で交通警備業務を受託している警備会社の隊長と仲良くなった。年も僕と同じくらいで、小奇麗にすれば多分結構いい男である。今朝、その隊長があまりにも眠そうな顔をしていたので、
「ひょっとして夜勤明けとか?」
「よくわかりましたね。そのとおりです。ていうか、ここ1週間自分のベッドで寝てません。」
「え?1週間ずっと日勤と夜勤の繰り返しってこと?」
「そうですよ。毎日睡眠時間は2時間以下です。しかも車で寝てます。まあ、この時期はしょうがないんですよ」

地方公共団体の年度末の工事が集中するこの時期、警備会社は1年で一番忙しく、こんな勤務状況はザラだという。

「つか、労働基準法もくそもあったもんじゃないですね。会社訴えたら勝てるんじゃない?」
「いや、勝っちゃった挙句に会社つぶれますよ。いいんです、手取り多くなるし。今日の夜は久々に夜勤がないんで、飲みに行きますけぇ。」

すげえなぁ。俺なんて1日徹夜しただけでヒーヒー言ってるのに。さらに飲みに行くかぁ?人間力の差を感じた。